ピアノ、音楽全般のQ&Aコーナー
Q なぜピアノと言う名前なの?
A 音に強弱をつけることの出来る楽器だからです。 1707年イタリアのパトロメオが最初のピアノを作りました。4オクターブで、ペダルもありませんでした。
ピ アノが出来るまでの鍵盤楽器に、チェンバロやクラビコードがありましたが、音に強弱が付けられませんでした。ピアノが誕生して初めて音の強弱が付けられる ようになり、当初は「ピアノフォルテ」とか「フォルテピアノ」と呼ばれていましたが、やがて「ピアノ」と呼ばれるようになりました。当時のピアノは今のよ うに大きな音が出ないので、やさしい音と言う意味で「ピアノ」になったと言われています。写真は初期のころの「フォルテピアノ」です。
Q グランドピアノとアップライトピアノどう違うの?
A 同音連打に強いのがグランドピアノ、弱いのがアップライトピアノです。 グランドピアノとアップライトピアノは外形が違うのはもちろんですが、弦の張り方が水平になっているのと縦になっている違いが有ります。
ピアノは鍵盤を弾くと、ハンマーが弦を打って音が出るのです。このハンマーの仕組みがグランドピアノとアップライトピアノは違います。たとえば、同じ鍵盤をすばやく連打したとき、グランドピアノなら毎秒15回程度の連打が可能ですが、アップライトピアノでは8回程度が限界。これはアクションの仕組みに根本的な違いがあるためです。ハンマーが弦を下から叩くグランドピアノでは、打弦後、ハンマーが自重で自然に戻るため、鍵盤が少し戻っただけで、素早く次の打弦に備えることができます。これに対し、ハンマーが弦を横から叩くアップライトピアノでは、ハンマーが戻るのにスプリングの力を借りねばならず、鍵盤が完全に戻らないと、次の打弦に移ることができません。このようにメカニズムの構造の違いか ら、音・タッチ・バランスなどすべての点で、グランドピアノはアップライトピアノにない豊かな表現力を備えているのです。
Q どうして楽譜は五線なの?
A 色々ためし一番使いやすい線の数が5本だったのです。 最初は1本の線から始まり、2本になりファとドの位置を決めました。線の左に『F』と『C』と書き、『F』は赤色線で『C』は黄色線で書きました。教会の聖歌隊は、音域が1オクターブなので4本、音域の広い鍵盤楽器は6本、時には7から8本のこともありました。
最高では18本の楽譜もあったとされます。500年前ぐらいに、オペラの先進国であったイタリアから、世界に5線譜が広まりました。試行錯誤の後、一番良いとされた本数が、5本だったと言われています。
Q どうしてピアノは黒色なの?
A 黒色が正装に良く似合うからです。19世紀まで、ピアノは木の色をそのまま生かしたものがほとんどでした。黒いピアノが登場するようになったのは19世紀後半から。家具として格調高く、しかもどんな部屋にもマッチする色として黒が多く使われるようになったのです。また、ピアニストの燕尾服やドレスに似合うから黒になった、ともいわれています。黒色以外に白色や木目、特注で赤色もあります。赤色は、エルトン・ジョン のヤマハグランドピアノ(THE RED PIANO)が知られています。
Q どうしてピアノは88鍵なの?
A 耳での聴き分けられるぎりぎりの音域だからです。一般にピアノの鍵盤は白鍵、黒鍵あわせて88鍵有ります。イタリアのクリストフォリによって発明されたとき54鍵しかなかったピアノは、ピアノ音楽の発展と共に、より幅広い表現力を求める作曲家の求めに応じて、次第に音域を拡大。1890年代には現在の88鍵・7オクターブ1/4が定着するに至ります。人間の耳は約20ヘルツから20,000ヘルツまでの範囲の音を聴き取ることができますが、音程として聴き分けることができる上限はせいぜい4000ヘルツぐらいまでと言われています。だから、これ以上増やす必要が無いためです。
例外的に、ベーゼンドルファーのフルコンサートグランドピアノ【MODELL290】は、9鍵多く97鍵あります。このピアノの拡張された、最低音部の9鍵の弦は、ほかの鍵を弾いたときにその弦と共鳴して豊かな響きを与えるためのもので、実際にその鍵が演奏されることはありません。写真は、岩手県花巻市文化会館の昭和50年の開館時からある、【MODELL290】です。拡張された9鍵は、黒く塗られているらしいです。
私の知っている、ベーゼンドルファーのフルコンサートグランドピアノ【MODELL275】は、門真ルミエールホール(大阪)の小ホールにあります。このタイプは、4鍵多い92鍵です。実際弾いてみると、タッチが弱くても音の反響が、大きく出る感じがしました。拡張鍵盤は、やはり黒く塗られていました。他に大ホールには、スタンウェイ274、ヤマCF3S、レセプションフォールにヤマハC3(ホワイトグランドピアノ)があります。蛇足に成りますが、一般にピアノの鍵盤の幅は「ド」から「シ」まで7本で165ミリ。鍵盤88本全体が1枚の板から切り出されています。これは、微妙な反りが生じたとき、全体が同じように反ることにより、隣の鍵盤とくっついて動かなくなることが無いようにする為の工夫です。
Q ピアノの弦はどうして1本と2本と3本と色々あるの?
A どの音を弾いても音量のバランスをとる必要があるためです。グランドピアノを開けてのぞいてみると弦が張られている様子が見えます。低音部は太くて長い弦が90?110キロの張力で張られています。この弦をハンマーでたたいて音を出すのですが太くて長い弦は、少しの力でも大きな音が出ます。中高音部は細くて短い弦が、70?90キロで張られています。同じ力でたたいたら、小さな音しか出ません。同じ大きさの力でたたいても、同じ程度の音量が出るようにするために、一つの音に対して低音域は弦を2本、高音域は3本、超低音域は1本になっています。一台のピアノには200本以上の弦が張られています。ピアノの枠にかかる張力は20トンにもなると言われています。ピアノって、すごい力もちですね。
Qグランドピアノ真中のペダルはなんのためにあるの?
A 弾いた鍵盤の音だけずっと伸ばすために就いているのです。
以下 製作中ですしばらくお待ちください。 ペコ m(_ _)m